誰もが知ってる
「高配当株投資を始めようか?」と思った時、どんな銘柄にするのか?迷う事は当然。初めて銘柄一覧を眺めるともちろん知っている。有名な企業もたくさんトヨタとかソニーとか!この銘柄も結構親しみがある銘柄なのではないでしょうか? よくコマーシャルでも見るこの会社ディフェンシブ銘柄の中でもなかなかの配当利回り安心感もあるので、最初の1個と言うにはちょうどいいどんな銘柄か見ていきます。
1. どんな会社?
サカイ引越センター(9039)は、国内引越業界最大手の企業です。一般家庭・法人向けの引越サービスを主力に、電気工事・クリーンサービス・家財保管なども展開しています。「アート引越センター」と並ぶ業界トップ2の一角で、独自の女性スタッフ対応サービス「レディースプラン」なども人気です。
業績は売上高が右肩上がりで増収トレンドを維持しており、2026年3月期の売上高は1,247億円と過去最高水準を更新。一方で経常利益・純利益は従業員の待遇改善(人件費増)の影響を受けてやや伸び悩んでいます。財務は自己資本比率76.8%・有利子負債32億円とほぼ無借金の超健全体質です。
2026年に策定した中期経営計画「中計2029」では、2029年3月期に売上高1,500億円・ROE10%・配当性向約55%を目標に掲げており、現状からの大幅な株主還元強化を宣言しています。2023年10月には1:2の株式分割も実施し、投資しやすい株価水準への移行も図りました。
2. 時価総額
約1,173億円
東証プライム上場。時価総額1,000億円超は中型株の水準。引越業界では同業の「アート引越センター(9381)」と並ぶ上位銘柄で、安定した収益基盤が評価されています。知名度の高さと財務の堅固さから、安心して長期保有できる銘柄として個人投資家にも人気です。
3. 株価・配当金・セクター
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 株価 | 2,866円(2026年6月10日) |
| 配当金 | 117円(2027年3月期予想) |
| セクター | 陸運業 |
4. 配当利回り・配当支払い月
4.08%
4%の配当利回りは高配当株として標準的な水準。中計2029で配当性向を現在の約45%から約55%へ引き上げる方針を発表しており、業績成長と合わせてさらなる増配余地があります。現在の配当性向45%台は非常に健全で、減配リスクは低いと評価できます。配当支払い月は12月(中間)・6月(期末)の年2回。
5. 売上推移
| 年度 | 売上高 |
|---|---|
| 2022年 | 1,038.8億円 |
| 2023年 | 1,095.6億円 |
| 2024年 | 1,168.6億円 |
| 2025年 | 1,210.2億円 |
| 2026年 | 1,247.4億円 |
| 2027年(予) | 1,300億円(+4.2%) |
売上高は毎年安定して増加しており、引越需要の底堅さを示しています。2027年3月期は1,300億円を目標とし、さらに2029年3月期に1,500億円を目指す中計目標を掲げています。引越件数の増加・単価改善・周辺サービスの拡大が成長の柱です。
6. 利益推移
| 年度 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|
| 2022年 | 112.9億円 | 67.1億円 |
| 2023年 | 120.8億円 | 82.1億円 |
| 2024年 | 129.0億円 | 83.6億円 |
| 2025年 | 131.4億円 | 87.7億円 |
| 2026年 | 132.3億円 | 86.5億円 |
| 2027年(予) | 133.7億円(+1.0%) | 87.4億円(+1.1%) |
経常利益は2022年以降増加トレンドを維持しているものの、伸び率は鈍化傾向。売上が増えても人件費(従業員の待遇改善)やコスト増が利益を圧迫しているためです。2026年3月期の経常利益132.3億円は前期比+0.7%と微増にとどまりました。2027年予想も+1.0%と低成長が続く見込みで、利益率改善が今後の課題です。
7. EPS
※2023年10月1日に1株→2株の株式分割を実施。EPS・配当はすべて分割後ベースで記載。
| 年度 | EPS |
|---|---|
| 2022年 | 163.92円 |
| 2023年 | 201.92円 |
| 2024年 | 205.58円 |
| 2025年 | 215.57円 |
| 2026年 | 213.55円 |
| 2027年(予) | 約215円 |
EPSは2021〜2022年を底に回復し、200円台を安定的に推移。配当98円(予想)に対するEPS215円は配当性向45%と、増配余地を十分残した水準です。中計2029で配当性向55%を目標としており、EPS維持・成長のもとで増配が期待できます。
8. ROE
| 年度 | ROE |
|---|---|
| 2022年 | 8.84% |
| 2023年 | 9.97% |
| 2024年 | 9.36% |
| 2025年 | 9.14% |
| 2026年 | 8.72% |
| 2027年(予) | 増益+中計目標10%へ |
ROEは9〜10%前後で推移しており、陸運・サービス業としては標準的な水準。中計2029ではROE10%達成を目標に掲げており、利益率改善と資本効率向上への取り組みが示されています。自己資本比率が77%と高く、レバレッジが低い分ROEが上がりにくい構造であることも一因です。
9. PER & PBR
PER:12.8倍(2027年3月期予想ベース)/ PBR:1.12倍
PER12倍台は割安〜標準の水準。PBR1.12倍はほぼ純資産並みで、業績安定・無借金経営が評価されています。中計2029の目標達成(ROE10%・配当性向55%)が進めばさらなる株価評価につながる可能性があります。現状では「地味に割安」な水準と言えます。
10. 総資産&純資産
| 年度 | 総資産 | 純資産 |
|---|---|---|
| 2024年 | 1,208億円 | 893億円 |
| 2025年 | 1,272億円 | 959億円 |
| 2026年 | 1,291億円 | 988億円 |
総資産・純資産ともに着実に拡大しており、財務基盤の強固さが際立ちます。純資産は3期で約95億円増加しており、利益の蓄積が順調に進んでいます。DOE方針ではありませんが、これだけの純資産規模があれば配当の安定性は高いと言えます。
11. 自己資本比率
| 年度 | 自己資本比率 |
|---|---|
| 2024年 | 73.9% |
| 2025年 | 75.4% |
| 2026年 | 76.8% |
自己資本比率は77%近くと、陸運・サービス業の中でも極めて高い水準。借入に頼らない経営が徹底されており、景気後退時にも財務リスクはほとんどありません。安心して長期保有できる財務体質です。
12. 有利子負債
| 年度 | 有利子負債 |
|---|---|
| 2024年 | 41.5億円 |
| 2025年 | 34.9億円 |
| 2026年 | 32.4億円 |
総資産1,291億円に対して有利子負債はわずか32.4億円と実質的な無借金経営。年々着実に返済が進んでおり、金利上昇環境でも調達コストの影響は極めて軽微です。
13. 1株配当推移
※2023年10月1日に1株→2株の株式分割を実施。2024年3月期以前の金額は分割前の実際の支払い額を記載(分割後換算では÷2)。
| 年度 | 中間 | 期末 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2020年 | 15円 | 45円 | 60円(分割前) |
| 2021年 | 15円 | 65円 | 80円(分割前) |
| 2022年 | 30円 | 60円 | 90円(分割前) |
| 2023年 | 30円 | 65円 | 95円(分割前) |
| 2024年 | 15円 | 38円 | 53円(分割後換算)←株式分割跨ぎ |
| 2025年 | 15円 | 82円 | 97円 |
| 2026年 | 30円 | 68円 | 98円 |
| 2027年(予) | — | — | 98円 |
2023年10月の1:2株式分割により、分割前後での比較には注意が必要です。分割後ベースでは2024年から安定した配当が続いており、2026年・2027年は98円を維持予定。中計2029の配当性向55%目標に向けた段階的な増配が期待されます。
14. 配当利回りの推移
| 年度 | 配当(分割後換算) | 配当利回り(概算) |
|---|---|---|
| 2023年 | 47.5円 | 約1.5% |
| 2024年 | 53円 | 約2.0% |
| 2025年 | 97円 | 約3.5% |
| 2026年 | 98円 | 約3.4% |
| 2027年(予) | 98円 | 約3.47% |
2024年以前は配当性向が低く株価が高かったため利回りは低水準でした。2025年の大幅増配(2024年比+44円)と株価調整が重なり、利回りが3%台に乗りました。中計で配当性向引き上げを発表しており、今後の増配に伴う利回り改善が期待されます。
15. 配当性向
| 年度 | EPS | 配当 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2023年 | 201.92円 | 47.5円※ | 23.5%※ |
| 2024年 | 205.58円 | 53円 | 25.8% |
| 2025年 | 215.57円 | 97円 | 45.0% |
| 2026年 | 213.55円 | 98円 | 45.9% |
| 2027年(予) | 約215円 | 98円 | 約45.6% |
※2023年以前は分割前の配当を分割後換算した概算値。2025年以降は45%台と健全な水準で安定しています。中計2029の目標である配当性向約55%まで引き上げれば、EPS215円時点で約118円の配当が可能となります。増配余地は十分あると評価できます。
16. 自社株買い
直近での大規模な自社株買いの実績・発表は確認できませんでした。株主還元の軸は配当増配に置いており、中計2029での配当性向55%への引き上げが主な還元手段となっています。今後、業績拡大に伴い自社株買いが検討される可能性もあります。
まとめ
引越業界の王者が、売上1,500億円・配当性向55%という大きな目標を掲げた。安定成長×株主還元強化で再評価が期待される、地味だけど実力派の株。価格改善を視野に入れていることから、インフレにもちゃんと対応していくよ。そんなふうに感じられます。なのでとりあえず4%納得できるなら購入はあり。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
記載されている情報は執筆時点のものであり、その後変更される場合があります。
投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
Sources:
・https://irbank.net/E04218/pl
・https://irbank.net/E04218/dividend
・https://irbank.net/E04218/bs
・https://finance.yahoo.co.jp/quote/9039.T
・https://finance.logmi.jp/articles/384581



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