せっかく・・・
年をまたいでずっと欲しかったこの株。株価が高くて、なかなか手から出ず、株式分割を経て、やっと4月に購入ができてすごく嬉しかったのに・・・その後低迷w ここらでもう一つ購入を考えてもいいのかも?
どんな会社?
日東富士製粉(2003)は、1899年(明治32年)創業の東証スタンダード上場の老舗製粉会社です。小麦粉・米粉などの穀物粉の製造・販売を主力事業とし、業務用小麦粉(パン・麺・菓子向け)や家庭用製品を幅広く取り扱っています。
製粉ビジネスは原材料である小麦の調達コストが収益に直結する構造です。農林水産省が半期ごとに設定する小麦の政府買い入れ価格制度により、一定の価格変動緩和機能があります。
財務面では自己資本比率78.5%・有利子負債わずか4億円という超堅牢な財務体質が最大の特徴です。2026年4月に1株→4株の株式分割を実施し、株式の流動性向上を図りました。予想配当利回りは4.07%(2027年3月期)と高水準ですが、配当性向が77%台と高いため業績推移には注意が必要です。
時価総額
時価総額は約644億円(2026年6月10日時点)です。東証スタンダード市場の食料品セクターに属し、日清製粉グループ(3兆円超)の規模には及びませんが、中堅製粉会社として国内業界で存在感を持ちます。製粉業界全体で見ても、昭和産業などと並ぶ中規模プレーヤーです。
株価・配当金・セクター
| 株価 | 1,717円(2026年6月12日) |
| 予想配当(2027年3月期) | 70円 |
| セクター | 食料品 |
| 市場 | 東証スタンダード |
| 決算期 | 3月期 |
配当利回り・配当支払い月
予想配当利回りは4.07%(2026年6月10日終値1,718円ベース)です。2026年4月に1株→4株の株式分割を実施したため、1株あたり配当は旧株の280円から新株の70円に変更されましたが、金額的な価値は同等(旧株換算で280円相当)で実質的な減配はありません。
配当支払い月は6月(期末配当)・12月(中間配当)の年2回です。
売上推移
| 年度 | 売上高 |
|---|---|
| 2022年 | 593億円 |
| 2023年 | 695億円 |
| 2024年 | 726億円 |
| 2025年 | 723億円 |
| 2026年 | 728億円 |
| 2027年(予) | 730億円 |
2022〜2023年にウクライナ紛争を契機とした小麦価格急騰と値上げ効果で売上高が大幅に拡大し、2024年度以降は700億円超で安定推移しています。2027年3月期は前期比微増の730億円を会社予想として掲げています。
利益推移
| 年度 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|
| 2022年 | 48.9億円 | 37.1億円 |
| 2023年 | 57.3億円 | 39.6億円 |
| 2024年 | 58.2億円 | 42.4億円 |
| 2025年 | 55.6億円 | 35.5億円 |
| 2026年 | 43.9億円 | 33.2億円 |
| 2027年(予) | 47.0億円 | 33.0億円 |
経常利益・純利益は2024年3月期をピークに2年連続で減少しています。2026年3月期の経常利益は43.9億円と、ピーク比約25%の大幅な落ち込みです。原材料コストの高止まりや固定費増加が利益を圧迫しており、2027年3月期は若干回復の47.0億円を予想しますが、ピーク水準58億円台にはなお遠い状況です。
EPS
※2026年4月1日実施の1株→4株の株式分割後の数値に統一して表示しています。
| 年度 | EPS |
|---|---|
| 2022年 | 101.88円 |
| 2023年 | 108.80円 |
| 2024年 | 116.36円 |
| 2025年 | 97.47円 |
| 2026年 | 91.13円 |
| 2027年(予) | 90.44円 |
EPSは2024年3月期の116.36円がピークで、以降2年連続で低下しています。2027年3月期の予想EPS90.44円に対し、予想配当70円の配当性向は約77%となります。利益の回復がなければ増配余地は乏しく、むしろ減配リスクを意識すべき水準です。
ROE
| 年度 | ROE |
|---|---|
| 2022年 | 8.91% |
| 2023年 | 8.71% |
| 2024年 | 8.54% |
| 2025年 | 7.19% |
| 2026年 | 6.63% |
ROEは近年低下傾向で、2026年は6.63%まで落ちています。食料品業界の平均ROEは7〜10%前後とされており、足元では業界平均を下回る水準です。純資産が積み上がる一方で利益が伸び悩んでいるため、ROEの改善には利益拡大か自社株買いなどの施策が必要です。
PER・PBR
| PER | 18.96倍(2027年3月期会社予想ベース) |
| PBR | 1.25倍 |
PERは18.96倍で食料品セクターの平均的な水準です。PBR1.25倍は純資産対比でのプレミアムがありますが、自己資本比率78%超という財務健全性を加味すれば許容範囲とも言えます。ただし業績が減益トレンドにある中でのPER約19倍は割安とは言い切れず、バリュー投資目線では割高感を覚える水準です。
総資産・純資産
| 年度 | 総資産 | 純資産 |
|---|---|---|
| 2024年 | 642億円 | 433億円 |
| 2025年 | 629億円 | 446億円 |
| 2026年 | 637億円 | 451億円 |
総資産は600億円台で安定推移し、純資産も増加傾向が続いています。総資産の約71%を純資産が占める非常に健全なバランスシートです。借入金に頼らず内部留保を着実に積み上げてきた経営姿勢が数字に表れています。
自己資本比率
| 年度 | 自己資本比率 |
|---|---|
| 2024年 | 77.2% |
| 2025年 | 78.4% |
| 2026年 | 78.5% |
自己資本比率78.5%は食料品メーカーの中でもトップクラスの財務健全性です。製粉業という資本集約度がそれほど高くない事業特性と、長年の堅実経営の結果として達成された水準です。倒産リスクという観点では極めて低リスクな銘柄と言えます。
有利子負債
| 年度 | 有利子負債 |
|---|---|
| 2024年 | 4.0億円 |
| 2025年 | 4.2億円 |
| 2026年 | 4.0億円 |
有利子負債はわずか4億円と、時価総額644億円・純資産451億円と比較すると実質無借金に近い状態です。金利上昇局面においても利息負担はほぼ無視できるレベルで、財務リスクは極めて低いと言えます。
1株配当推移
※2026年4月1日に1株→4株の株式分割を実施しました。2026年3月期以前は分割前(旧株)の配当額、2027年3月期予想は分割後(新株)の配当額です。旧株換算では2027年予想70円=280円相当となり、実質的に配当は維持されています。
| 年度 | 中間 | 期末 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2020年 | 106円 | 116円 | 222円 |
| 2021年 | 114円 | 118円 | 232円 |
| 2022年 | 157円 | 85円 | 242円 |
| 2023年 | 77円 | 98円 | 175円 ←減配 |
| 2024年 | 75円 | 112円 | 187円 |
| 2025年 | 140円 | 140円 | 280円 ←大幅増配 |
| 2026年 | 140円 | 140円 | 280円 |
| 2027年(予) | 35円 | 35円 | 70円 ※分割後新株ベース |
2022年度まで緩やかな増配傾向でしたが、2023年度に175円へ大幅減配(約28%減)。その後2025年度に280円へ大幅増配しています。2025〜2026年の配当性向は71〜77%台と高水準で、EPSが低水準にある中での積極配当です。配当性向の高さは将来の減配リスクとセットで理解する必要があります。
配当利回りの推移
| 年度 | 1株配当(旧株) | 配当利回り(概算) |
|---|---|---|
| 2022年 | 242円 | 約2〜3%台 |
| 2023年 | 175円 | 約1〜2%台 |
| 2024年 | 187円 | 約2%前後 |
| 2025年 | 280円 | 約3〜4%台 |
| 2026年 | 280円(旧株) | 約4.07%(6月時点) |
| 2027年(予) | 70円(新株) | 4.07% |
2023年の減配時期は配当利回りが低下していましたが、2025年以降の大幅増配により利回りが上昇しました。現在は4.07%と食料品セクターの中でも高配当水準にあります。株式分割後も70円(新株ベース)で維持予定で、引き続き4%台の高配当利回りが続く見通しです。
配当性向
※EPSおよび1株配当は2026年4月実施の1:4分割後の数値に統一して表示しています。
| 年度 | EPS | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2023年 | 108.80円 | 43.8円 | 40.2% |
| 2024年 | 116.36円 | 46.8円 | 40.2% |
| 2025年 | 97.47円 | 70.0円 | 71.8% |
| 2026年 | 91.13円 | 70.0円 | 76.8% |
| 2027年(予) | 90.44円 | 70.0円 | 77.4% |
2024年度まで40%前後に保たれていた配当性向が、2025年度からの大幅増配により70%台に急上昇しています。EPS水準は2024年ピーク(116円)から大きく低下しており、2027年予想の77.4%という配当性向は持続性の観点から高リスクです。今後EPSがさらに下落した場合には減配の可能性が高まります。業績の回復が配当維持の鍵を握っています。
自社株買い
日東富士製粉は積極的な自社株買いを実施している銘柄ではなく、株主還元は主に配当を通じて行っています。規模の大きな自社株買いの実績は見当たりません。今後、ROEの改善やEPSの底上げを目的とした自社株買いが実施されれば株主価値向上につながりますが、現時点での期待値は低い状況です。
まとめ
4月に買った時よりは、少し株価は落ちているものの、安心感のあるこの銘柄。少し買い増しを考えても良いと思う中。とりあえず見守る方向で。ポートフォリオをこの際の「食品セクター」これは数少ないもので、日本タバコ産業と並んで高配当食品銘柄。この後大事に持っておきたい。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
記載されている情報は執筆時点のものであり、その後変更される場合があります。
投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
Sources
- IRBank 日東富士製粉 会社業績:https://irbank.net/2003/pl
- IRBank 日東富士製粉 配当推移:https://irbank.net/2003/dividend
- IRBank 日東富士製粉 財務状況:https://irbank.net/2003/bs
- BigGo Finance 2026年3月期決算短信:https://finance.biggo.jp/news/jpx_tdnet_140120260507518181
- Yahoo!ファイナンス 日東富士製粉:https://finance.yahoo.co.jp/quote/2003


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