面白いところで
調べてみると、最初に出てくるのが「とろゆき、ふわふわかき氷器」ちょっと面白いので、調べてみます。
ドン・キホーテやホームセンターで見かける扇風機・調理器具・季節家電……それを陰で企画・開発し、量販店に卸しているのがドウシシャ(7483)です。派手さはないけれど、自己資本比率85%・無借金経営という圧倒的な財務体力で、6年連続増配を続けています。2026年3月期は営業利益が過去最高を更新。「縁の下の高財務株」をパティシエ目線で徹底分析します。
どんな会社?
ドウシシャ(7483)は、大阪府大阪市に本社を置く生活関連用品の企画・開発・卸売専業企業です。自社での製造は原則行わず、商品の企画・開発→海外(主に中国)での製造委託→国内の量販店・ディスカウント店・専門店への卸売というビジネスモデルです。
主力商品はキッチン用品(マグボトル・圧力鍋等)、季節家電(扇風機・加湿器・ポータブル冷暖房機)、ホビー(フィットネス用品・アウトドア用品)、食品ギフト等。顧客はドン・キホーテ・ニトリ・イトーヨーカドー・西友などの大型量販店が中心です。
財務面では、自己資本比率85.7%・有利子負債ほぼゼロという卸売業としては異例の磐石な体質が最大の特徴。2025年に無借金経営を達成し、潤沢な内部留保を配当への積極還元に回しています。2026年3月期は売上高1,205億円・営業利益119億円を達成し、過去最高益を更新しました。
時価総額
約1,069億円(2026年6月26日時点)
東証プライム上場の中型株です。卸売業の中では財務健全性と配当成長性に定評があります。
株価・配当金・セクター
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 株価(2026/7/3) | 2,874円 |
| 配当金(2027/3期予想) | 110円 |
| セクター | 卸売業 |
| 市場 | 東証プライム |
| 決算期 | 3月期 |
配当利回り・配当支払い月
配当利回り: 3.83%(2027/3期予想110円÷株価2,874円)
配当利回り3.84%は東証プライム平均(約2%台)と比べて高水準です。2026年3月期の実績配当は110円(前年85円から+29.4%の大幅増配)。2027年3月期も同額の110円が予想されており、利回りは安定しています。
配当支払い月: 6月(期末配当)・12月(中間配当)
売上推移
| 年度 | 売上高 |
|---|---|
| 2022年 | 1,010億円 |
| 2023年 | 1,057億円 |
| 2024年 | 1,058億円 |
| 2025年 | 1,139億円 |
| 2026年 | 1,205億円 |
| 2027年(予) | 1,210億円 |
売上は緩やかながら増加基調。2025年は需要拡大で大幅増、2026年もさらに+5.8%増。特筆すべきは売上増以上に利益が膨らんでいる点で、2026年は営業利益率が7.9%→9.9%へ大きく改善しました。2027年予想は売上横ばい(1,210億円)です。
利益推移
| 年度 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|
| 2022年 | 76.0億円 | 51.3億円 |
| 2023年 | 83.4億円 | 56.2億円 |
| 2024年 | 84.1億円 | 57.8億円 |
| 2025年 | 93.5億円 | 64.1億円 |
| 2026年 | 124.0億円 | 86.4億円 |
2026年3月期は経常利益+32.7%・純利益+34.8%と大幅増益で、いずれも過去最高を更新しました。売上の伸び率(+5.8%)をはるかに上回る利益成長で、粗利率・営業利益率が大幅改善しています。リスクとして、2027年3月期の予想EPSは前年実績比-2.3%とやや減益見通しで、2026年の好業績が一部特殊要因を含む可能性も意識しておく必要があります。
EPS
| 年度 | EPS |
|---|---|
| 2022年 | 146.53円 |
| 2023年 | 164.33円 |
| 2024年 | 169.42円 |
| 2025年 | 185.23円 |
| 2026年 | 243.86円 |
| 2027年(予) | 238.35円 |
EPS(1株当たり利益)は着実に増加し、2026年は前年比+31.7%の大幅増。配当は2026年110円・2027年予想110円であり、EPSの余力を大きく下回る水準で増配が維持されています。EPS成長が続けば、将来的なさらなる増配余地もあります。
ROE
| 年度 | ROE |
|---|---|
| 2024年 | 7.03% |
| 2025年 | 7.32% |
| 2026年 | 9.12% |
| 2027年(予) | 9.02% |
ROE(自己資本利益率)は卸売業平均(6〜8%程度)と比べて良好水準。2026年は9.12%と過去5年で最高値を更新しています。ただし自己資本比率85.7%という超健全な財務体質ゆえ、分母が大きくROEは高くなりにくい構造でもあります。今後の自社株買い再開があれば、ROEのさらなる改善が見込まれます。
PER & PBR
PER: 12.01倍(2027/3期予想EPS 238.35円ベース)
PBR: 1.08倍(2026年3月期末純資産933.2億円ベース)
PER12倍台は同業卸売業の平均(13〜15倍程度)と比べると割安圏。PBR1.08倍は純資産とほぼ同水準で、「高財務優良企業がPBR1倍台で買える」という点では魅力的な水準です。ただし過去最高益の直後に若干の減益予想がある点は注意が必要です。
総資産 & 純資産
| 年度 | 総資産 | 純資産 |
|---|---|---|
| 2024年 | 1,027億円 | 811.7億円 |
| 2025年 | 1,020.7億円 | 865.6億円 |
| 2026年 | 1,106.4億円 | 933.2億円 |
純資産は毎年着実に増加しており、2026年は933億円に到達。総資産の85.7%が自己資本という、卸売業としては驚異的な財務体質です。
自己資本比率
| 年度 | 自己資本比率 |
|---|---|
| 2024年 | 80.1% |
| 2025年 | 85.8% |
| 2026年 | 85.7% |
卸売業の平均的な自己資本比率は30〜50%程度です。ドウシシャの85.7%はその2倍以上で、業種内でも突出した財務健全性を誇ります。借入に頼らず成長を続けてきた結果であり、景気後退局面でも安定した配当維持が期待できます。
有利子負債
| 年度 | 有利子負債 |
|---|---|
| 2022年 | 66億円 |
| 2023年 | 66億円 |
| 2024年 | 66億円 |
| 2025年 | — |
| 2026年 | — |
2024年まで66億円の有利子負債がありましたが、2025年3月期に完済し、実質的な無借金経営を達成しました。卸売業でここまで負債が少ない企業は珍しく、財務リスクは極めて低い水準です。
1株配当推移
| 年度 | 中間 | 期末 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2019年 | 25円 | 25円 | 50円 |
| 2020年 | 25円 | 25円 | 50円 |
| 2021年 | 25円 | 30円 | 55円 ←増配 |
| 2022年 | 30円 | 30円 | 60円 ←増配 |
| 2023年 | 30円 | 35円 | 65円 ←増配 |
| 2024年 | 35円 | 40円 | 75円 ←増配 |
| 2025年 | 40円 | 45円 | 85円 ←増配 |
| 2026年 | 50円 | 60円 | 110円 ←増配(+25円・+29.4%) |
2021年から6年連続の増配を継続中。特に2026年は前年比+25円(+29.4%)という大幅増配を実現しました。2027年予想も110円維持と発表されており、安定した配当が期待できます。
配当利回りの推移
各年度の期末株価をもとに算出した配当利回りの推移です。2019年は1.90%とスタートしましたが、2020年はコロナ禍の株価低迷で2.65%まで上昇。その後は株価の回復に伴い低下し、2022〜2023年は株価が低めに推移したため3%台が続きました。2026年は大幅増配(+29.4%の110円)の一方で株価上昇が上回り3.30%となっています。なお、2026年6月26日時点の利回りは株価調整を受け3.84%まで回復しています。
| 年度 | 1株配当 | 期末株価 | 配当利回り |
|---|---|---|---|
| 2019年 | 50円 | 2,625円 | 1.90% |
| 2020年 | 50円 | 1,887円 | 2.65% |
| 2021年 | 55円 | 2,182円 | 2.52% |
| 2022年 | 60円 | 1,948円 | 3.08% |
| 2023年 | 65円 | 2,007円 | 3.24% |
| 2024年 | 75円 | 2,468円 | 3.04% |
| 2025年 | 85円 | 2,395円 | 3.55% |
| 2026年 | 110円 | 3,335円 | 3.30% |
配当性向
| 年度 | EPS | 配当 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2022年 | 146.53円 | 60円 | 40.9% |
| 2023年 | 164.33円 | 65円 | 39.6% |
| 2024年 | 169.42円 | 75円 | 44.3% |
| 2025年 | 185.23円 | 85円 | 45.9% |
| 2026年 | 243.86円 | 110円 | 45.1% |
| 2027年(予) | 238.35円 | 110円 | 46.1% |
配当性向は40〜46%台で安定しています。EPS成長に合わせて配当を増やすという姿勢が一貫しており、増配の持続性は高いと判断できます。2026年は大幅増益に伴い大幅増配を実施しましたが、配当性向は45.1%と引き続き無理のない水準です。2027年予想は若干の減益・配当維持で配当性向46.1%見通し。60〜70%超になるようなら注意が必要ですが、現状は問題ない水準です。
自社株買い
| 年度 | 実施額 |
|---|---|
| 2020年 | 16.45億円 |
| 2021年 | 17.71億円 |
| 2022年 | 8.82億円 |
| 2023年 | 6.46億円 |
| 2024年以降 | 実施なし |
2020〜2023年に計約49億円の自社株買いを実施しましたが、2024年以降は行っていません。近年は増配を優先した株主還元方針に切り替えているとみられます。無借金経営達成後の次の打ち手として、自社株買い再開への期待もあります。
まとめ
今、相場とともに少し株価が落ち着いているところ。ここからインフレが加速するのであれば、こういった銘柄は持っておいても良いのではないか?と思う。ここからは世の中の動きを考えれば、インフレになかなか慣れない消費者が安価な生活用品に手を伸ばすのは、容易に相乗できるところ。こういったブランドとは呼ばれない製品の需要が大きく増えると言う事は考えづらい話ではない。2022年には4%の利回りをつけているので、現在の3.84%。もう少し様子を見ながら今の良いところで掴みたい!
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
記載されている情報は執筆時点のものであり、その後変更される場合があります。
投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
Sources
- https://irbank.net/E02840/results
- https://irbank.net/E02840/dividend
- https://finance.yahoo.co.jp/quote/7483.T
- https://kabutan.jp/stock/?code=7483


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