神戸の長田区に
本社を置く。兵庫県長田。鉄人28号がいたりと良い街。 工場のモーターも、車のエンジンも、コンベヤラインも——ベルトなしには動かない。その地味だが欠かせない部品を100年以上作り続けてきた会社がある。2025年2月に、ゴム製品のセクターとして探していた時に見つけたもの。それ以来、監視中
どんな会社?
三ツ星ベルト(5192)は、産業機械・自動車・建設機械向けの伝動ベルトおよび搬送ベルト(コンベヤベルト)を主力とする工業用ベルトの専業メーカーだ。1919年創業・神戸市本社の老舗企業で、「国内ベルト」「海外ベルト」「建設資材」の3セグメントで構成される。
国内では産業機械向けの安定した需要を持ち、海外はアジアを中心に拡大を続けている。自動車の電動化(EV化)は従来のエンジン駆動ベルト需要に長期的な逆風となるリスクを抱えているが、電動化対応製品の開発や非自動車分野の拡充で対応を進めている。
財務面は自己資本比率70%超・有利子負債も限定的で堅固。特筆すべきは過去の配当政策で、2023・2024年3月期には配当性向がほぼ100%という異例の高水準を2期連続で維持した。2025年3月期からは186円に引き下げ(正常化)したものの、依然として利回り4%台の高水準を維持している。業績は2026年3月期予想で純利益が前期比25%減と大きく落ち込む見通しで、コスト増と需要変動の影響が出ている。配当性向が高止まりする中での持続性が今後の焦点だ。
時価総額
約1,221億円(株価3,925円 × 約3,110万株)
東証プライム上場のゴム製品セクターでは中堅規模。工業用ベルトという地味な素材産業ながら、高配当と安定財務で一定の投資家支持を集めている。
株価・配当金・セクター
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 株価 | 3,925円 |
| 年間配当(予) | 186円 |
| セクター | ゴム製品 |
| 市場 | 東証プライム |
| 決算期 | 3月期 |
配当利回り・配当支払い月
配当利回り:4.74%(2026年3月期予想・株価3,925円ベース)
配当支払い月:12月(中間)・6月(期末)
4%台後半は高配当株として十分な水準。かつて2023〜2024年3月期に年250円という超高水準を誇った時期と比べると引き下げられたが、それでも186円での維持を続けており、株主還元への意識は高い。ただし次項で触れるとおり、業績が伸び悩む中で配当性向が高くなっている点はリスクとして認識しておきたい。
売上推移
| 年度 | 売上高 |
|---|---|
| 2021年 | 649億円 |
| 2022年 | 749億円 |
| 2023年 | 829億円 |
| 2024年 | 840億円 |
| 2025年 | 905億円 |
| 2026年(予) | 890億円 |
2021〜2025年は5期連続増収で、海外ベルト事業の拡大が牽引した。2026年予想は890億円とわずかな減収見通しで、足元の需要鈍化と円高の影響が出ている。売上900億円台の定着が中期成長の試金石となる。
利益推移
| 年度 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|
| 2021年 | 57.6億円 | 40.7億円 |
| 2022年 | 85.5億円 | 63.8億円 |
| 2023年 | 105億円 | 70.7億円 |
| 2024年 | 96.1億円 | 71億円 |
| 2025年 | 91.5億円 | 90.6億円 |
| 2026年(予) | 86億円 | 68億円 |
2023年3月期が経常利益105億円のピーク。2025年3月期は純利益が90.6億円と経常利益にほぼ並ぶ異例の水準で、投資有価証券売却益などの特別要因が影響したとみられる。2026年予想は純利益68億円と正常化が見込まれ、2024年並みの水準に戻る形。コスト管理と海外展開の進捗が利益の鍵を握る。
EPS(1株当たり利益)
| 年度 | EPS |
|---|---|
| 2021年 | 139.84円 |
| 2022年 | 220.24円 |
| 2023年 | 249.09円 |
| 2024年 | 250.38円 |
| 2025年 | 320.24円 |
| 2026年(予) | 218.62円 |
2025年3月期のEPS320円は特別利益の影響が大きく、実力値とは乖離がある点に注意。2026年予想の218円は本来の収益水準に近く、配当186円に対して配当性向は85%超。一時的なものでなく業績低迷が続けば減配リスクに直結する水準だ。
ROE(自己資本利益率)
| 年度 | ROE |
|---|---|
| 2023年 | 8.07% |
| 2024年 | 7.23% |
| 2025年 | 9.46% |
| 2026年(予) | 6.78% |
ゴム製品・素材メーカーの平均ROEは概ね5〜8%程度。2025年は特別要因でROEが9.46%に上昇したが、2026年予想では6.78%と業種平均並みに落ち着く見込み。自己株式取得や増配による純資産の抑制がなければROEの改善は難しく、収益力そのものの向上が求められる。
PER & PBR
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| PER | 16.23倍 |
| PBR | 1.09倍 |
PER16倍台は素材・製造業としてやや高め。配当利回り4%台の高還元が株価を下支えしている面もある。PBR1.09倍とほぼ純資産並みの株価で、業績が回復すれば上昇余地はあるものの、EV化リスクを抱えた事業構造が割高評価になりにくい状況だ。
総資産 & 純資産
| 年度 | 総資産 | 純資産 |
|---|---|---|
| 2023年 | 1,217億円 | 876億円 |
| 2024年 | 1,356億円 | 982億円 |
| 2025年 | 1,283億円 | 958億円 |
2024年に総資産が急増した後、2025年は縮小。海外投資の動向や為替の影響を受けやすい。純資産は900億円台を維持しており、財務基盤はしっかりしている。
自己資本比率
| 年度 | 自己資本比率 |
|---|---|
| 2023年 | 72.0% |
| 2024年 | 72.4% |
| 2025年 | 74.7% |
3期連続で72〜75%を維持。製造業・素材系としては高水準の財務健全性で、外部環境の変化に対する耐性は十分ある。
有利子負債
| 年度 | 有利子負債 |
|---|---|
| 2023年 | 82.3億円 |
| 2024年 | 63億円 |
| 2025年 | 53億円 |
純資産958億円に対して有利子負債53億円(2025年)と極めて低水準。借入依存度は低く、金利上昇リスクの影響も限定的。財務的には問題なし。
1株配当推移
| 年度 | 中間 | 期末 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2019年 | 12円 | 36円 | 48円 |
| 2020年 | 27円 | 27円 | 54円 |
| 2021年 | 27円 | 30円 | 57円 |
| 2022年 | 33円 | 110円 | 143円 ← 大幅増配 |
| 2023年 | 120円 | 130円 | 250円 ← さらに増配 |
| 2024年 | 125円 | 125円 | 250円 |
| 2025年 | 90円 | 96円 | 186円 ← 減配・正常化 |
| 2026年(予) | 90円 | 96円 | 186円 |
2022〜2024年に年間250円(2021年比約4.4倍)という異例の高水準配当を2〜3期連続で実施。配当性向がほぼ100%という状況を自ら作り出すほどの積極還元だった。2025年からは186円に引き下げて正常化。増配期を知っている投資家からは「減配」と映るが、それでも4%台の利回りを維持している。
配当利回りの推移
| 年度 | 配当利回り |
|---|---|
| 2023年 | 約6.35%(参考値) |
| 2024年 | 約5.35%(参考値) |
| 2025年 | 約4.98%(参考値) |
| 2026年(予) | 4.74%(株価3,925円ベース) |
配当利回りは一貫して高水準で推移。超高配当だった2023年は6%超の利回りがあった。引き下げ後も5%前後が続き、今期も4.74%と高配当株の部類に入る。
配当性向
| 年度 | 配当(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2022年 | 143円 | 220.24円 | 65.0% |
| 2023年 | 250円 | 249.09円 | 100.4% |
| 2024年 | 250円 | 250.38円 | 99.8% |
| 2025年 | 186円 | 320.24円 | 58.1% |
| 2026年(予) | 186円 | 218.62円 | 85.1% |
2023〜2024年の配当性向100%は「稼いだ利益をほぼ全額配当」という異常な状態だった。2025年は特別利益でEPSが膨らんだことで配当性向が58%まで低下し、余裕が生まれた。しかし2026年予想では再び85%超に上昇する見込みで、業績が計画を下回った場合の減配リスクは無視できない。186円を維持するには安定した収益回復が不可欠だ。
自社株買い
| 年度 | 取得金額 |
|---|---|
| 2019年 | 約25億円 |
| 2021年 | 約7億円 |
| 2022年 | 約12億円 |
| 2025年 | 約10億円 |
| 2026年 | 約10億円(実施中) |
毎年実施するわけではなく、単発・小規模の実施が中心。配当が主な株主還元手段で、自社株買いはあくまで補助的な位置づけ。規模は大きくないが、実施継続は評価できる。
まとめ
初めにも言ったように、2025年2月から観測を始め、やはりトランプショックあたりが買い場であった事は、明確で。 しかしながら少しで入ってからの下げを見て、先行きがちょっと怪しい。あまり長く監視ばかりしているのも、得策では無いのかもしれないが、今のところまだ購入意識はない。 もう少し監視を続け、下がるようなら少しつまみたい。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
記載されている情報は執筆時点のものであり、その後変更される場合があります。
投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
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