好機!
高配当銘柄の一括としてずっと欲しかった。株価が好調に上がっていく中、なかなか利回りが上がって来ず、チェック項目から外れていたのがこの銘柄。久しぶりに見てみると、この半年加工トレンド。利回りは4%近くまで上がっている。ここを買い場と思うのか?
どんな会社?
TAKARA&COMPANY(7921)は、東証プライム上場のディスクロージャー支援・翻訳サービス持株会社です。傘下の宝印刷が上場企業の有価証券報告書・招集通知・統合報告書の作成支援を担い、シムルが企業向け通訳・翻訳サービスを提供します。国内上場企業の法定開示書類は毎年必ず提出義務があるため、安定的な需要が見込める”法定需要型”のビジネスモデルです。
近年はESG・サステナビリティ開示やIFRS対応企業の増加、コーポレートガバナンス強化に伴い、開示書類の質・量ともに拡大傾向にあります。またシムルが担う英文翻訳・通訳需要もグローバル化の流れで拡大しています。2026年5月期は売上330億円(予想)と過去最高水準を目指します。
財務面では自己資本比率81.4%(2026年2月末Q3時点)・有利子負債ほぼゼロという極めて健全な財務体質が特徴です。配当利回りは3.92%(2026/5期予想120円)で、増配基調も維持しています。PER12.75倍とやや割安感もあり、守りの高配当株として注目されます。
時価総額
時価総額は約402億円(2026年6月時点)です。東証プライム市場のサービス業セクターに位置し、ディスクロージャー支援の専業としては国内最大規模の上場企業です。ニッチ市場で高いシェアを持ちながらも時価総額400億円台と、知名度の割に小粒な印象もあります。
株価・配当金・セクター
| 株価 | 3,060円(2026年6月) |
| 予想配当(2026年5月期) | 120円 |
| セクター | サービス業 |
| 市場 | 東証プライム |
| 決算期 | 5月期 |
配当利回り・配当支払い月
予想配当利回りは3.92%(株価3,060円ベース)です。4%近い高配当利回りに加え、増配基調の継続という点でも魅力的です。なお2025年5月期の配当120円は普通配当90円+特別配当30円の構成でしたが、2026年5月期は普通配当のみで120円の維持を目指しています。
配当支払い月は8月(期末配当)・1月頃(中間配当)の年2回です。
売上推移
| 年度 | 売上高 |
|---|---|
| 2020年 | 191億円 |
| 2021年 | 248億円 |
| 2022年 | 253億円 |
| 2023年 | 276億円 |
| 2024年 | 293億円 |
| 2025年 | 297億円 |
| 2026年(予) | 330億円 |
売上高は緩やかな増収基調を維持しています。2021年に売上が急増したのは傘下事業の拡大・連結範囲変更の影響です。2026年5月期は前期比+11%増の330億円を予想しており、ESG開示・統合報告書需要の拡大と翻訳事業の成長が牽引しています。Q3累計(2025年6月〜2026年2月)で売上高は前年同期比+6.1%増と順調です。
利益推移
| 年度 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|
| 2022年 | 35.6億円 | 36.8億円 | 22.5億円 |
| 2023年 | 38.1億円 | 39.8億円 | 26.0億円 |
| 2024年 | 42.3億円 | 43.1億円 | 30.1億円 |
| 2025年 | 40.5億円 | 42.4億円 | 40.8億円 ※ |
| 2026年(予) | 44.0億円 | — | 31.0億円 |
※2025年5月期は一時的な特別利益(投資有価証券売却益等)の計上により純利益が40.8億円と突出して高くなっています。2026年5月期は営業利益44億円(過去最高水準)への増益を見込むものの、純利益は31億円と特別利益がなくなる分、前期比では減少の見通しです。
EPS
| 年度 | EPS |
|---|---|
| 2022年 | 171.29円 |
| 2023年 | 197.66円 |
| 2024年 | 231.76円 |
| 2025年 | 314.00円 ※特別利益含む |
| 2026年(予) | 240.03円 |
2025年5月期は特別利益により314円と突出していますが、2026年5月期は予想EPS240円と正常水準に戻ります。2022→2024年の普通利益ベースのEPS成長(171→231円)は着実な利益拡大を示しており、本来の実力EPSとして240円台は一定の成長が織り込まれた水準です。予想配当120円に対する配当性向は約50%となります。
ROE
| 年度 | ROE |
|---|---|
| 2022年 | 9.75% |
| 2023年 | 10.48% |
| 2024年 | 10.90% |
| 2025年 | 13.43% ※特別利益影響 |
| 2026年(予) | 10.18% |
ROEは2022〜2024年で着実に改善し、10%台に定着しています。サービス業の平均ROEは10%前後であり、ほぼ業界平均水準です。2025年は特別利益でROEが13%台に跳ね上がりましたが、2026年は正常化して10.18%の見通しです。自己資本が厚い分ROEを高くしにくい構造ですが、安定性とのトレードオフと捉えられます。
PER・PBR
| PER | 12.75倍(2026年5月期会社予想ベース) |
| PBR | 1.30倍 |
PER12.75倍はサービス業の一般的な水準(15〜20倍)と比べ割安感があります。安定したニッチビジネスと増配継続にもかかわらず評価が低めなのは、開示業務のデジタル化・AI化による将来性への不透明感が一因かもしれません。PBR1.30倍は自己資本比率81%という堅牢財務を考慮すれば妥当な水準です。
総資産・純資産
| 年度 | 総資産 | 純資産 |
|---|---|---|
| 2024年 | 362億円 | 255.5億円 |
| 2025年 | 400.6億円 | 285.3億円 |
| 2026年(Q3) | 374.2億円 | 282.2億円 |
総資産・純資産ともに着実に拡大しています。総資産の70〜80%が純資産という極めて健全なバランスシートです。Q3時点で純資産が若干減少しているのは中間配当の支払いや季節的な変動によるものと考えられます。
自己資本比率
| 年度 | 自己資本比率 |
|---|---|
| 2024年 | 76.4% |
| 2025年 | 75.7% |
| 2026年(Q3) | 81.4% |
自己資本比率は81.4%と、製造業でも稀なほどの極めて高い水準です。有利子負債をほぼゼロに抑え、内部留保で事業を賄う超堅実経営が長年続いてきた結果です。金融リスクの観点では国内上場企業の中でも最高水準に属する財務健全性を誇ります。
有利子負債
| 年度 | 有利子負債 |
|---|---|
| 2024年 | 1.1億円 |
| 2025年 | 2.1億円 |
| 2026年(Q3) | 0.09億円 |
有利子負債は0.09億円(Q3時点)とほぼゼロです。時価総額402億円に対して有利子負債が1,000万円に満たないという圧倒的な無借金経営は、金利上昇リスクとは無縁であることを意味します。財務リスクという観点では最高水準の安全性です。
1株配当推移
| 年度 | 中間 | 期末 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2019年 | 25円 | 25円 | 50円 |
| 2020年 | 27円 | 27円 | 54円 |
| 2021年 | 27円 | 27円 | 54円 |
| 2022年 | 29円 | 29円 | 58円 |
| 2023年 | 35円 | 35円 | 70円 |
| 2024年 | 40円 | 40円 | 80円 |
| 2025年 | 45円 | 75円 | 120円 ←特別配当30円含む |
| 2026年(予) | — | — | 120円 |
長期的な増配基調を維持しており、2019年の50円から2026年予想の120円と7年間で2.4倍に増加しています。2025年5月期は特別配当30円を含む120円の大幅増配を実施。2026年5月期は同水準の120円を予想しており、特別配当なしで120円に引き上げれば実質的な普通配当の増配となります。
配当利回りの推移
| 年度 | 1株配当 | 配当利回り(概算) |
|---|---|---|
| 2021年 | 54円 | 約1.5〜2%台 |
| 2022年 | 58円 | 約2%前後 |
| 2023年 | 70円 | 約2〜3%台 |
| 2024年 | 80円 | 約2.5〜3%台 |
| 2025年 | 120円 | 約3.5〜4%台 |
| 2026年(予) | 120円 | 3.92% |
配当額の増加とともに利回りも上昇傾向にあります。現在の3.92%はサービス業の中でも高い水準で、安定した配当収入を求めるインカム投資家にとって魅力的です。今後も増配が続けば利回りのさらなる上昇も期待できます。
配当性向
| 年度 | EPS | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2022年 | 171.29円 | 58円 | 33.9% |
| 2023年 | 197.66円 | 70円 | 35.4% |
| 2024年 | 231.76円 | 80円 | 34.5% |
| 2025年 | 314.00円 | 120円 | 38.2% |
| 2026年(予) | 240.03円 | 120円 | 50.0% |
2022〜2024年は配当性向34〜35%と非常に健全な水準を維持していました。2026年5月期は特別利益のなくなった純利益(EPS240円)に対して120円の配当を維持するため、配当性向が50%に上昇します。50%は過去最高水準ですが、自己資本比率81%・無借金という財務余力を考慮すれば十分許容範囲内です。ただし今後EPS成長が伴わなければ、配当維持に対するプレッシャーが高まる可能性があります。
自社株買い
TAKARA&COMPANYは大規模な自社株買いの実施は限定的で、株主還元の軸は配当によるインカム還元です。発行済み株式数は約1,315万株と比較的少なく、自己株式取得余地はあります。今後ROEの向上や1株当たり価値の増大を目的とした自社株買いが実施されれば、追加的な株主還元として評価されるでしょう。
まとめ
特別配当納含めた今回の配当。来期に向かってその分の上乗せを目指すとされているが、ここを信じられるかどうか?ただここまでの業績を見ていて悪くなっていると言うところは特になく、利回りの推移を見ていても、5〜6年に1度利回りが「グイッ」と上がる傾向。この辺で拾っておけば先5年間位は安心して持っていられる。そんなふうに考えます。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
記載されている情報は執筆時点のものであり、その後変更される場合があります。
投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
Sources
- IRBank TAKARA&COMPANY 会社業績:https://irbank.net/E00710/pl
- IRBank TAKARA&COMPANY 配当推移:https://irbank.net/E00710/dividend
- IRBank TAKARA&COMPANY 財務状況:https://irbank.net/E00710/bs
- Yahoo!ファイナンス TAKARA&COMPANY:https://finance.yahoo.co.jp/quote/7921.T
- 株式会社TAKARA&COMPANY IR情報:https://www.takara-company.co.jp/ir/


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