4月の初めにも
紹介したこの銘柄。2025年11月に1490円で購入。その時の株価より高いのに配当利回りも高い。このところ1500円台に割り込むことがちょこちょこあるこのタイミングで5.8%の5の銘柄を買い増すことも検討中。
最近の相場を見ていると、半導体関連に多くの資金が流れており、こういったディフェンシブ銘柄からも1部資金が抜けている。そんな感覚が否めない。どんどん上がっていく。日経平均は追うのか?ここで割安銘柄を物色するのか?どちらがいいのか?
1. どんな会社?
アネスト岩田(6381)は、エアコンプレッサー(空気圧縮機)・スプレーガン(塗装機器)・真空機器を主力とする精密機器メーカーです。産業用・自動車補修用・医療用など幅広い分野に製品を供給しており、国内では高いシェアを持ちます。海外展開も積極的で、日本・欧米・インドなどを主要市場としています。
財務面では自己資本比率68%・有利子負債10億円という極めて健全な財務体質を誇り、売上高は右肩上がりで成長トレンドが継続。2026年3月期は売上高559億円・経常利益77億円・純利益54億円と堅調な実績を残しました。
株主還元面では2026年3月期からDOE(自己資本配当率)7.0〜7.5%を目安とする累進配当制度を導入し、普通配当の下限を87円と明言。創業100周年(2026年)を記念した大幅増配(45円→87円)とともに、長期株主へのコミットメントを強化しました。2027年3月期は一時的なコスト増(人件費・100周年事業費)で減益を見込みますが、配当は93円(普通88円+記念5円)と増配予定です。
2. 時価総額
約672億円
東証プライム上場。時価総額670億円台は中型株の水準。精密機器・産業機械セクターに属し、ニッチな製品領域でのトップシェアが評価されています。知名度は一般投資家には低めですが、高配当・財務健全性を重視する長期投資家に注目される銘柄です。
3. 株価・配当金・セクター
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 株価 | 1,612円 |
| 配当金 | 93円(2027年3月期予想:普通88円+創業100周年記念5円) |
| セクター | 機械 |
4. 配当利回り・配当支払い月
5.77%(2027年3月期予想配当93円÷株価1,612円)
5%超の高水準。2026年3月期からDOE7.0〜7.5%を目安に普通配当下限87円をコミットしており、業績が多少悪化しても利益基準ではなく純資産基準で配当が決まるため、一定の安心感があります。2027年予想の93円には創業100周年記念配当5円が含まれており、普通配当ベースでは88円。記念配当が終わった次期以降も87円以上の維持が方針です。配当支払い月は12月(中間)・6月(期末)の年2回。
5. 売上推移
| 年度 | 売上高 |
|---|---|
| 2021年 | 355.9億円 |
| 2022年 | 423.4億円 |
| 2023年 | 485.2億円 |
| 2024年 | 534.3億円 |
| 2025年 | 544.1億円 |
| 2026年 | 559.1億円 |
| 2027年(予) | 増収見込み(圧縮機インド・塗装機器欧米が牽引) |
2021年のコロナ影響による落ち込みから急回復し、以降は右肩上がりの成長が続いています。2027年3月期は圧縮機事業(日本・インド)と塗装機器事業(欧米)を中心に増収を計画。Vision2035では売上高1,000億円を目標に掲げており、長期的な成長ストーリーは健在です。
6. 利益推移
| 年度 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|
| 2021年 | 42.5億円 | 26.2億円 |
| 2022年 | 55.7億円 | 35.4億円 |
| 2023年 | 70.4億円 | 43.8億円 |
| 2024年 | 79.9億円 | 49.3億円 |
| 2025年 | 71.4億円 | 42.8億円 |
| 2026年 | 77.2億円 | 53.6億円 |
| 2027年(予) | 減益見込み | 約39〜40億円(-26%予想) |
2024年3月期をピークに2025年は一旦減益、2026年は回復しました。2027年は人件費増加や創業100周年事業に伴う一過性コストで再び減益見込みですが、構造的な問題ではなく一時的要因が主因です。中長期の業績トレンドは安定成長を維持しています。
7. EPS
| 年度 | EPS |
|---|---|
| 2021年 | 63.33円 |
| 2022年 | 86.31円 |
| 2023年 | 108.23円 |
| 2024年 | 122.13円 |
| 2025年 | 108.19円 |
| 2026年 | 136.03円 |
| 2027年(予) | 100.29円 |
2026年のEPS136円に対し2027年予想は100円と減少見込み。配当93円(予想)に対する配当性向は92.7%と高水準ですが、会社はDOE方針を採用しているため「利益が減っても純資産が維持されれば配当を削らない」方針です。EPS100円を下回る水準でも87円配当を維持する姿勢を示している点は評価できます。
8. ROE
| 年度 | ROE |
|---|---|
| 2021年 | 8.14% |
| 2022年 | 9.94% |
| 2023年 | 10.95% |
| 2024年 | 11.17% |
| 2025年 | 9.13% |
| 2026年 | 10.55% |
| 2027年(予) | 7.78% |
ROEは概ね9〜11%台で推移しており、機械セクターとしては標準〜やや高い水準。2027年予想の7.78%は一時的コスト増の影響ですが、直近の水準より低下することになります。長期的には10%超のROE維持が期待されます。
9. PER & PBR
PER:16.01倍(2027年3月期予想ベース)/ PBR:1.25倍
PER16倍は一時的な減益を加味すれば妥当〜やや割高の水準。PBR1.25倍は純資産を2割強上回る水準で、ROE10%超の収益力と財務健全性が評価されています。配当利回り5.8%でPBR1倍強という組み合わせは、長期保有の高配当投資家にとって魅力的と言えます。
10. 総資産&純資産
| 年度 | 総資産 | 純資産 |
|---|---|---|
| 2024年 | 661億円 | 397億円 |
| 2025年 | 692億円 | 414億円 |
| 2026年 | 746億円 | 443億円 |
総資産・純資産ともに着実に増加。利益の蓄積が純資産を着実に押し上げており、財務基盤は年々強固になっています。DOE方針の下、純資産の拡大が今後の配当増額の根拠となる点も注目です。
11. 自己資本比率
| 年度 | 自己資本比率 |
|---|---|
| 2024年 | 66.8% |
| 2025年 | 67.7% |
| 2026年 | 68.0% |
自己資本比率は68%と非常に高く、財務の安定性は業種平均を大きく上回ります。借入に依存しない自己資本中心の経営が徹底されており、景気後退局面でも財務リスクは低いと評価できます。
12. 有利子負債
| 年度 | 有利子負債 |
|---|---|
| 2024年 | 11.9億円 |
| 2025年 | 8.7億円 |
| 2026年 | 10.7億円 |
総資産746億円に対して有利子負債はわずか10.7億円と、実質的に無借金経営。製造業としては非常に優秀な財務健全性で、金利上昇環境でも調達コスト増加の影響はほとんどありません。
13. 1株配当推移
| 年度 | 中間 | 期末 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2019年 | 11円 | 11円 | 22円 |
| 2020年 | 12円 | 12円 | 24円 |
| 2021年 | 12円 | 12円 | 24円 |
| 2022年 | 13円 | 17円 | 30円 |
| 2023年 | 16円 | 22円 | 38円 |
| 2024年 | 22円 | 27円 | 49円 |
| 2025年 | 22円 | 23円 | 45円 |
| 2026年 | 41円 | 46円 | 87円 ←大幅増配・DOE方針導入 |
| 2027年(予) | — | — | 93円(普通88円+記念5円) |
2022〜2025年は毎年増配を続け、2026年3月期に創業100周年を機に45円→87円へ一気に倍増。2027年予想の93円も増配継続となります。DOE方針により普通配当の下限87円が設定されており、業績変動時の安心材料となっています。
14. 配当利回りの推移
| 年度 | 配当 | 配当利回り(概算) |
|---|---|---|
| 2023年 | 38円 | 約2.0% |
| 2024年 | 49円 | 約2.5% |
| 2025年 | 45円 | 約2.3% |
| 2026年 | 87円 | 約5.0% |
| 2027年(予) | 93円 | 約5.77% |
2025年まで2〜2.5%台だった配当利回りが、2026年の大幅増配により一気に5%台へ。配当が倍増した一方で株価の上昇が追いつかず、高配当株として再評価される局面となっています。DOE方針のもとで配当水準が維持・拡大されれば、さらに高い利回りが期待できます。
15. 配当性向
| 年度 | EPS | 配当 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2022年 | 86.31円 | 30円 | 34.8% |
| 2023年 | 108.23円 | 38円 | 35.1% |
| 2024年 | 122.13円 | 49円 | 40.1% |
| 2025年 | 108.19円 | 45円 | 41.6% |
| 2026年 | 136.03円 | 87円 | 64.0% |
| 2027年(予) | 100.29円 | 93円 | 92.7% |
2022〜2025年は30〜40%台と非常に健全な配当性向でしたが、2026年の大幅増配により64%、2027年予想では92.7%と急上昇しています。ただしアネスト岩田はDOE(自己資本配当率)方針のため、EPS基準ではなく純資産基準で配当を決定します。2027年の高配当性向は一時的なコスト増による利益減少が主因であり、構造的な問題ではないことを付記します。純資産443億円が維持される限り、減配リスクは低いと評価できます。
16. 自社株買い
大規模な自社株買いの実績は確認できませんでした。株主還元の軸はDOE方針による累進配当に置いており、現時点では自社株買いへの積極的なアナウンスは見られません。増配を主な還元手段とする方針と理解できます。
まとめ
100年の歴史を誇る圧縮機メーカーが、配当を一気に倍増。DOE7%下限という強いコミットで株主と向き合う、職人気質の高配当株。日経平均がどんどん上がっていく中、まだまだ資産の最大化を願うこの時期に精神的に不安定になりがちではあるものの。やはりこういった時期に少しずつでいいから買い増し、先の先を考えた投資をしていきたい。と言うのが本質的な当初に決めたスタイル! と自分に言い聞かせて継続していきたい! 地味でも確実な投資を続けるぞ!!
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
記載されている情報は執筆時点のものであり、その後変更される場合があります。
投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
Sources:
・https://irbank.net/E01554
・https://irbank.net/E01554/pl
・https://irbank.net/E01554/dividend
・https://irbank.net/E01554/bs
・https://finance.yahoo.co.jp/quote/6381.T
・https://www.anestiwata-corp.com/ir/stock



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