[7820]ニホンフラッシュをパティシエが分析!中国マンション向け内装ドア最大手・PBR0.63倍の割安圏・赤字でも年36円配当を維持する内装部材メーカー[2026/4/23]

パティシエが分析する。ニホンフラッシュ7820の株価チャートと業績分析のイメージ。 物色!個別銘柄

2024年2025年2026年

それぞれに925円、800円、815円で購入。長期チャートを見ても右肩下がり。去年にはコロナの水準を下回りちょっと不安が止まらない。財務は固いので、これから中国依存脱却・上向くことを祈りつつ、配当は安定しているので、今のところホールド。

どんな会社?

ニホンフラッシュ(証券コード:7820)は、室内ドア・化粧造作材・システム収納などの住宅内装システム部材を製造・販売する専門メーカーです。本社は徳島県小松島市で、国内のマンション向けフラッシュ構造室内ドアでトップクラスのシェアを持ちます。国内にとどまらず、中国を主力市場とした製造・販売体制を持ち、海外連結子会社6社・持分法適用関連会社1社を擁するグローバル企業です。

財務面では総資産397億円に対して有利子負債がわずか20億円と、ほぼ無借金経営を維持しており、自己資本比率は80%超と財務健全性は非常に高い水準にあります。一方、PBR は0.63倍と純資産を大きく下回っており、市場からの評価が低い状態が続いています。

最大の懸念点は中国不動産市場への依存リスクです。2025年(2025年3月期)は中国大手不動産デベロッパー・世茂集団(Shimao Group)の資金繰り悪化により、貸倒引当金繰入額24.1億円・投資不動産の減損損失11.5億円の計約35.6億円に及ぶ特別損失を計上し、最終損益が27.9億円の大幅な赤字に転落しました。2026年予は売上260億円・純利益12〜14億円台と回復が見込まれていますが、中国不動産市場の低迷が続く限りリスクは残ります。配当は赤字下でも年間36円を維持しており、株主重視の姿勢は明確です。


時価総額

約207億円(2026年4月時点)

東証プライム上場ですが規模は小型株の部類に入ります。PBR0.63倍と純資産(約328億円)を大きく下回る時価総額であり、市場は業績回復の不確実性を相当に織り込んでいる状況といえます。中国不動産リスクが払拭されれば、再評価余地は大きいかもしれません。


株価・配当金・セクター

項目内容
株価826円(2026年4月時点)
年間配当(予想)36円
セクターその他製品
市場東証プライム
決算月3月

配当利回り・配当支払い月

配当利回り:4.36%(2026年4月時点)

配当支払い月:9月・3月

4%超の配当利回りは高水準ですが、直前期(2025年)が大幅な赤字であった中での配当維持という点には注意が必要です。純利益を大幅に超える配当を繰越利益剰余金から捻出して支払っており、今後さらに業績が悪化した場合には配当水準を維持できないリスクがあります。利回りの高さは業績回復を前提に評価するのが適切です。


売上推移

年度売上高
2021/3288.8億円
2022/3330.9億円
2023/3273.3億円
2024/3259.0億円
2025/3239.8億円
2026/3(予)260億円

2022円は中国マンション市場の活況を背景に330億円超のピークを記録しましたが、中国不動産市場の低迷が顕在化した2023年以降は3期連続の減収となりました。2026年予は260億円と前期比+8.5%の回復を見込んでいます。ただし中国市場が前期比で大きく伸びるかどうかは依然として不透明です。


利益推移

年度営業利益純利益
2022/3約36〜38億円(推定)
2023/3約17億円(推定)
2024/3約15.0億円13.3億円
2025/37.7億円▲27.9億円 ←特別損失35.6億円
2026/3(予)17.8億円12〜14億円

2025年の赤字転落の主因は**中国・世茂集団向けの貸倒引当金(24.1億円)と投資不動産の減損損失(11.5億円)**という特別損失であり、営業利益自体は2024年比48%減ながら7.7億円の黒字でした。2026年は特別損失の一巡により大幅な経常・純利益の回復が見込まれています。


EPS(1株当たり純利益)

年度EPS
2022/3約150円(推定)
2023/3約67円(推定)
2024/3約53円
2025/3▲111円(赤字)
2026/3(予)54.49円

※発行済株式数約2,506万株で算出

2022年の高水準から急落し、2025年は赤字でEPSもマイナス。2026円予は54.49円と回復見込みですが、配当36円との比較でみると配当性向は66%程度となり、一応の余力が生まれる見通しです。


ROE(自己資本利益率)

年度ROE
2023/3約4.8%(推定)
2024/3約3.8%(推定)
2025/3約▲8.4%(赤字)
2026/3(予)約4.3%(推定)

製造業の平均ROEが8〜10%程度であることを踏まえると、中国不動産市場の落ち込みにより収益力が大きく低下していることがわかります。2026円予でも4%台での回復にとどまる見込みで、事業環境が正常化するまでは水準の大幅な改善は期待しにくい状況です。


PER & PBR

指標数値
PER15.16倍(予想)
PBR0.63倍

PER15倍は製造業として割高でも割安でもない水準ですが、業績が回復軌道にあるかどうかの不確実性を加味すると、盲目的に「安い」と判断するのは危険です。PBR0.63倍は純資産を37%も下回っており、理論上は「割安」ですが、中国事業リスクが解消されない限り市場の評価が上昇しにくい構図にあります。


総資産&純資産

年度総資産純資産
2023/3約420億円(推定)約360億円(推定)
2024/3約410億円(推定)約350億円(推定)
2025/3397億円約329億円

2025年の大幅赤字により純資産が前期から約20〜30億円程度減少しています。一方、総資産は借入に頼らずに積み上げてきた自己資本によって支えられており、財務基盤そのものは堅固です。中国向けの売掛金・投資不動産の回収・評価次第では、資産の変動が今後も続く可能性があります。


自己資本比率

年度自己資本比率
2023/3約85%(推定)
2024/3約85%(推定)
2025/3約82.8%

製造業としては極めて高い自己資本比率を維持しており、財務リスクは低水準です。有利子負債が極めて少なく(約20億円)、財務的な「倒産リスク」はほぼ心配不要といえます。ただし高い自己資本比率は「資本効率が低い」とも言え、ROEの低さにもつながっています。


有利子負債

年度有利子負債
2023/3ほぼ0〜少額(確認中)
2024/3ほぼ0〜少額(確認中)
2025/3約20.3億円

総資産397億円に対して有利子負債はわずか20.3億円(約5%)。財務的な借入負担は事実上ゼロに近く、金利上昇の影響もほとんど受けません。有利子負債の観点からは非常に健全な企業です。


1株配当推移

年度中間期末合計
2019/312.5円12.5円28円
2020/312.5円15円27.5円
2021/314円14円28円
2022/316円16円32円
2023/318円18円36円
2024/318円18円36円
2025/318円18円36円 ←赤字にもかかわらず維持
2026/3(予)18円18円36円

2025年は27.9億円の大幅な赤字に転落しながらも年間36円の配当を維持しました。繰越利益剰余金を活用した株主重視の配当維持姿勢は評価できる一方、業績がさらに悪化した場合の配当削減リスクは念頭に置く必要があります。


配当利回りの推移

年度1株配当配当利回り(概算)
2020/328円約2〜3%台
2021/332円約3〜4%台
2022/332円約2〜3%台(株価高値期)
2023/336円約4〜5%台
2024/336円約4〜5%台
2025/336円約4〜5%台
2026/3(予)36円4.36%(2026/4現在)

※過去の利回りは株価変動幅をもとにした概算値

株価の低迷に伴い近年は利回りが4〜5%台で推移しています。高利回りの背景には中国不動産リスクを嫌った株価の下落があることを忘れてはなりません。2025年以降に株価が回復すれば利回りは自然と低下します。


配当性向

年度配当金EPS配当性向
2022/332円約150円約21%
2023/332〜36円約67円約50%
2024/336円約53円約68%
2025/336円▲111円N/A(赤字)
2026/3(予)36円54.49円66.1%

2022年のピーク時は余裕のある21%台でしたが、業績悪化に伴い急上昇2025年は赤字のため配当性向は算出不能で、配当は繰越利益剰余金から支払われました。2026年予では66%程度に落ち着く見込みですが、依然として余裕は少なく、EPS回復が不可欠です。


自社株買い

現時点で積極的な自社株買いの実施は確認されていません。中国不動産市場の低迷に伴う業績悪化局面のなか、株主還元は配当維持に軸足が置かれています。財務基盤が堅固なため自社株買いの余力はありますが、まずは本業の業績回復が優先事項といえます。

まとめ

2020年前後、中国の景気が良かった頃グッと伸びた株価は中国の不動産市場の衰退とともに、長らく右肩下がり。財務はとても良いのだが、ここからどう?持ち直すのか?もう買い増す事は無いとは言え、今のところ手放す考えもない。

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
記載されている情報は執筆時点のものであり、その後変更される場合があります。
投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。


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